CD管

現代の住宅における配管材といえばCD管

CD管というのは電線やケーブルを通すパイプのようなものです。普通のパイプと違って自由に曲げることができ、さらに波型の形状をしていることで電線やケーブルを通す時の抵抗が少なくなり、簡単に通すことができる配管材です。

一般住宅において電話線を配線する際に先行して配管されていることが多く、電気工事業界ではスタンダードな部材になっています。建物を建てているときに配管するのが基本的な使い方です。

正式には合成樹脂製可とう電線管(Combined Duct)と言います。「可とう」とは自由に曲げることができ、すぐに戻ろうとする性質がある、という意味です。

可とう電線管にはCD管の他にPF管(Plastic Flexible Conduit)がありますが、違いは

  • CD管・・・耐燃性(自己消火性)なし
  • PF管・・・耐燃性(自己消火性)あり

となっています。また、CD管はPF管と区別をするためにオレンジ色になっています。

一戸建ての木造住宅においては(マンション等でもたぶん同じだと思います)建物が出来上がった後に電話線を通すというのが一般的なので、電話のモジュラジャックを設置するところまでCD管が前もって配管されています。よって後から電話線を簡単に通すことができるのです。

CD管(未来工業製)
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CD管の外観です。

未来工業㈱製(型番:MFCD-16)です。サイズは16(内径16mm)50m巻です。
近くのホームセンターで\1,300程度で購入しました。

CD管の切り口
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内径16mmですのでLANケーブル3本ぐらいは通せるかと思いますが、すでにケーブルを通してあるところに追加して通線しようとすると通せないこともあるかと思います。

まあ1本通っているところに、もう1本ぐらいは通せますね。このサイズでは2本が限度ではないでしょうか。それ以上通す必要があるなら一つ上の22サイズにする必要があると思います。

CD管サドル
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CD管を固定するためのサドルです。

釘を打ち込んで固定するタイプです。CD管のサイズにあわせて用意します。

CD管ボックスコネクタ
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CD16用ボックスコネクタです。ジャンクションボックスやプルボックスに接続する際に使います。

接続は差し込めばカチっとツメがかみ終了、ワンタッチです。CD管を抜く時は接続部分をひねることでツメが伸び抜くことができます。@70円

CD管カップリング
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CD16用カップリングです。CD管同士を接続する時に使います。

接続、解除はボックスコネクタと同じです。@70円

他にも、サイズの違うCD管同士を接続するカップリングや、ボックスに斜めに接続できるコネクタなどの付属品も多種多様に用意されています。詳しくは未来工業㈱のホームページでご確認ください。

未来工業㈱ホームページ http://www.mirai.co.jp/

LANケーブルを配線するときも、建物の新築時に先行してCD管を配管しておくととても便利なのですが、私の家は電話線用に配管してあるだけです。今となっては後の祭りでネットワーク用の配管をしておけば良かったと後悔しています。配管がされていれば、ケーブルを追加する、あるいは入れ替えるといったことも自由にできるので、これから新築またはリフォームされるという方は、絶対に先行して配管をしておくことをオススメします。

実際の施工に関する注意(商品に表記されている内容です)

  • 管内径の6倍以上を標準に、ゆるやかな配管をして下さい。※座屈すると通線できません。
  • 支持点間1.5m以下で管が浮き上がらないよう鉄筋等に結束固定してください。※曲がり、接続個所は特に短い間隔で結束固定して下さい。
  • 電線以外は通さないで下さい。
  • 釘、ネジ等でCD管を貫通させないようご注意ください。
  • CD管の端末には必ず、キャップまたはテープ巻をして下さい。※虫などが巣を作り配線できないことがあります。

呼び線入りのTLフレキ

呼び線があらかじめ挿入されている「TLフレキ(pdfファイル)」という製品が未来工業から発売されています。製品の機能自体はCD管と何ら変わらないのですがCD管のオレンジに対してTLフレキは黒。呼び線入りのものを配管すれば後で通線する際に手間が掛からず便利です。

しかしこのTLフレキ、なかなか入手するのが難しいようで近くのホームセンターには売っていましたがネット上で販売しているところは私の知る限りありません。CD管のほうがTLフレキより安価なので工事業者としてはCD管を選択するのが自然な流れとは思いますが、新築時に自分で配管するという方にはもってこいの製品なのでもっと扱ってほしい資材です。

CD管にはLANケーブルを何本通すことができるのか?

CD管に複数LANケーブルを通すケースもあると思いますが、何本通すことができるのか実験してみました。手元にあった余っている呼び16と22のCD管での実験です。

通したケーブルは

  • LANケーブル カテゴリー5e、UTP単線仕様、ケーブル外径は5.5mm
  • 同軸ケーブル S-5C-FB、ケーブル外径は7.5mm

です。(画像がハッキリしていなくて申し訳ありません。ご勘弁の程を・・・)

CD16(呼び16)

CD16にLANケーブル1本
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 LANケーブル1本通した状況です。

本来の、というか通常の配管配線状況です。管内のスペースはまだまだ余裕があります。
CD16にLANケーブル2本
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 LANケーブル2本の状況。

1本通してあるところにもう1本追加で通線することもこれなら可能です。逆に1本だけ抜くということもできるでしょう。
CD16にLANケーブル3本
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 LANケーブル3本の状況。

16に3本はキツイです。一応入ることは入るがかなりキツイ。配管の曲がりがゆるくて3本を一度に通線するなら通らないでもないですが、ケーブル同士の摩擦抵抗が大きいので通した後1本だけ長さの調節をするといったことができません。1本を引っ張ると他の2本もついて来るっていう感じと言えばイメージが掴めるでしょうか。

CD22(呼び22)

CD22に同軸ケーブル1本、LANケーブル2本
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 LANケーブル2本、同軸ケーブル1本の状況。

22サイズになると16よりは当然スペースが広くなりますので3本ぐらいは余裕で配線可能です。しかしケーブル同士の摩擦抵抗はありますので1本だけ抜く、あるいは追加する等は通線しづらくなります。ご注意ください。
CD22に同軸ケーブル1本、LANケーブル3本
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 LANケーブル3本、同軸ケーブル1本の状況。

いくらスペースのある22と言えど4本になってくるとキツくなってきます。22ではこのくらいが限度になってくると思います。16にLANケーブルを3本通した時と同様、追加や抜き取りはケーブル同士の摩擦抵抗があってなかなか難しいでしょう。

あまり同一管内に複数本のLANケーブルを通すことはないとは思いますが、同軸ケーブル(アンテナケーブル)とLANケーブルを同居させるケースはあると思いますので新築時やリフォーム時に先行配管する時の参考にしてみて下さい。

あくまで短いCD管での実験ですので実際に配管されたCD管とは条件が異なる部分があります。CD管の配管状況(曲がりの度合い)によっては通線できない場合もありますので余裕を持った配管サイズを選択されることをオススメします。

CD管は本来新築時に配管するものなのですが、壁の中にケーブルを通す要領でCD管を後から配管してみました。その作業の様子は「CD管を別フロアまで通す」のページでご紹介しています。


CD管の施工に関しての書籍があります。

東京電業協会技術部会発行

合成樹脂製可とう電線管理込時の養生法
合成樹脂製可とう電線管と金属管との接続上の注意点
合成樹脂管工事の種別
合成樹脂管工事と金属製ボックス
合成樹脂製可とう管,CD管工法
金属管工事のアウトレットボックスの種類と使い方
フロアダクトシステム施工上の注意点
セルラダクトの種類・構造及び施工上の留意点
ALC軽量間仕切壁等への配管,器材取付け時の注意点
防爆工事におけるシーリングフィッチング取付け上の注意点〔ほか〕
LAN工事関連書籍のページもご覧下さい。
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