「Nさま邸」LAN工事①”サーバールームと直結するために”

1F⇔2Fに複数本のLANケーブルを配線

千葉県袖ケ浦市にお住いの「Nさま」よりLAN配線工事のご依頼をいただきました。

2Fの光ファイバーが配線されているお部屋を起点にして有線LANを配線したいとのご希望です。2日間を掛けての作業の様子をご覧ください。

ご希望

  1. 2Fサーバールーム(洋室1)より1FリビングへLANケーブル5本と電話線1本を埋込で配線したい。
  2. 2Fサーバールーム(洋室1)より2F主寝室までLANケーブル2本を埋込で配線したい。

工事のご依頼をいただく半年前ぐらいに購入された新築物件ですが、有線LANが配線できるような配管は無いとのこと。早速図面を見ながら配線ルートを探ります。

各フロア平面図と配線プラン

1F

Nさま邸1F平面図

リビングに入ると左側に電源コンセントが設置されています。ここに2FからのLANケーブル5本を持ってきたいというご希望です。リビングの隣に浴室があり、例によって天井点検口が設置されているのがとても好都合。2Fからの配線を浴室天井裏まで持ってくることができればいいことになります。

2F

Nさま邸2F平面図

光ファイバーの配線個所は「洋室1」なので、1F浴室からは直線距離で約4m。幸い横方向にまっすぐなので浴室天井裏から見渡すことができれば配線できそうですが、バルコニー側の壁内から1F天井裏への穴あけが難しそうです。

屋根裏に入ることができる天井点検口が設置されているので、屋根裏経由での配管配線を試みます。主寝室からの配管は1F天井裏への穴あけが容易にできそうなので1F天井裏経由にします。

2F洋室1から1FリビングへLANケーブル5本と電話線1本を通すので、16のCD管1本にLANケーブル2本を通す計算でCD管3本。同じく2F主寝室へはLANケーブル2本通すのでCD管は1本通します。洋室1からは合計4本のCD管を通します。

全部のCD管を浴室天井裏に配管し、2F洋室1からのケーブル類は浴室天井裏を経由してそれぞれに配線する計画です。

2F洋室1から浴室天井裏までの配管

光コンセント設置箇所

ここは「2F洋室1」の光コンセント設置箇所です。電源コンセントが設置されています。

ここから隣の「主寝室」と「浴室天井裏」まで呼び16のCD管を配管します。電源コンセントの右隣にLANコンセント用のスイッチボックスを設置するので、2連幅のボックス穴を開けます。

ボックス用の穴あけ終了。呼び線を屋根裏へ

既設の電源コンセントの右側に間柱があるので、間柱を避けるようにして同じ高さに穴を開けます。

呼び線を屋根裏に向けて挿入します。このオレンジ色の呼び線は「DENSAN フラットペットライン」という直進性に優れた呼び線です。

DENSAN フラットペットライン DENSAN フラットPETライン 30m
FP-3430
呼び線が屋根裏に出てきた

屋根裏に上がると呼び線が出てきてくれていました。壁の中から屋根裏への隙間が結構あったので助かりました。

隙間がない場合は穴あけが必要になりますが、その作業は無しで次にいけます。見えているCD管はこれから壁の中を通すために持ち込んだもので、グレーのPF管は既設の配管です。

CD管をとりあえず1本通す

CD管を通します。ここには合計4本のCD管を通すので、次のCD管を通すための別の呼び線も一緒に通します。

ここはご依頼主さまに呼び線を引っ張っていただくサポートをお願いしました。自分は屋根裏からCD管を押し込む共同作業です。ご協力感謝申し上げます!

ボックス穴を拡張して残りのCD管を通す

2連のスイッチボックスでは配線器具のスペースが足りない事に気づいたので、3連サイズに穴を拡張し残りのCD管を通します。

この壁には筋交いなどがなく、断熱材があるにもかかわらず意外なほどスムーズに4本通すことができました。とても助かります。

屋根裏のCD管はこんな様子

屋根裏のCD管の様子です。

CD管には丸まってしまう癖がついているので、その癖を利用して通すとうまくいきます。

屋根裏からCD管たち下げ用の穴あけ

屋根裏からCD管を1F浴室天井裏に持っていくために、洋室1の反対側の壁内にCD管を通します。ここは屋根裏から見たその壁の真上です。

軽量鉄骨が設置されていて隙間がないので、まずは小さい穴を開けます。

呼び線が通ることが確認出来たら穴を広げる

呼び線を通してみて、問題なく下(2F洋室1の壁内)に届くことが確認出来たらCD管が通るように穴を広げます。

27mmスパイラルステップドリルを使っています。

スパイラルステップドリル STP-10 H&H スパイラルステップドリル12段 5-27mm
STP-10
4本のCD管用に穴あけ

CD管4本分の穴を開けました。

それほど深さはなかったので、ここも結構スムーズに開けることができました。助かります・・・

壁の中から浴室天井裏に向かって穴あけ

洋室1のスイッチボックス穴から壁の中にドリルを差し込んで、浴室天井裏に向かって穴あけします。

ここもそれほど深くなく、スムーズに作業を終えることができました。助かります・・・浴室天井裏に照明を置いているので明るく見えます。

浴室天井裏からはこんな様子

浴室天井裏からはこんな様子です。近くに出てくれてこの後の作業がとてもやりやすいです。

残りのCD管を屋根裏から落とし込む 浴室天井裏へCD管4本を出す

残りのCD管を屋根裏から落とし込んで、浴室天井裏に出します。

結構壮観な景色です・・・。

屋根裏上でCD管をつなぐ

最初に通した4本のCD管と、屋根裏でCD管カップリングを使って接続します。

どれとどれをつなぐかはこの時点では適当です。後でLANケーブルを通してみて把握することになります。

スイッチボックスにCD管を接続

3連スイッチボックスにCD管を上から接続し、壁の中に納めます。間柱にコーススレッドで固定しスイッチボックスの設置完了。

ここまでで2F洋室1の配管作業は終了です。

2F主寝室からの配管

2F主寝室の配線器具

ここは2F主寝室の配線器具。LANケーブル配線ご希望個所です。

ここからCD管を浴室天井裏まで通します。

壁の中から1F天井裏に向かって穴あけ

配線器具とスイッチボックスを外し、壁の中が見えるようにしてドリルを突っ込みます。

穴が開いたら呼び線を挿入します。

浴室天井裏から呼び線が見えた

浴室天井裏から呼び線が見えました。

手を伸ばしても届かないのでケーブルキャッチャーを使って手繰り寄せます。

CD管を直接手繰り寄せる

距離が近いので、呼び線は抜いてCD管を直接落とし込んで手繰り寄せます。手間を惜しんでます(^^;;

浴室天井裏までの配管完了

浴室天井裏までの配管が無事に終了しました。

距離にして約3.5mぐらいです。

スイッチボックスにCD管を接続

スイッチボックスにCD管を接続し、固定します。

スイッチボックスもCD管も壁の中にあるので、接続作業は少し苦労しますね。なんせ両手が入らないもので・・・気合で納めます。

片サドルでCD管を固定

CD管用の片サドルを使ってCD管を適当に設置固定します。

2F主寝室からの配管作業終了、これで2Fの配管作業は終了になります。

ここまでで1日目は時間切れとなりました。お疲れさまでした。

配管作業するにあたって、いくつも幸運に恵まれました。断熱材が入っている壁の中にCD管4本を比較的スムーズに通せたこと、浴室天井裏から2F洋室1方向に天井裏が見渡せること、各穴あけもスムーズに終われたこと、など。

計画通りに作業が進むことは正直少なく、その度に図面とにらめっこしてルートを変更するとか配管はせずに直に配線するとかになるんですが、今回はここまで予定通りに進みました。作業していてとても気持ちが良く、楽しかったです。

2日目は1Fリビングへの配管とLANケーブル、電話線配線です。作業がとても楽しみです!

2日目の作業の様子はこちら