ワイヤーストリッパー－ベッセルNO3500E-1の使い方

一度使うと手放せなくなる、無いと困るツール

読んで字のごとく電線（Wire）皮むき器（Stripper）です。電線の被覆をむく作業はカッターやペンチ、ニッパーなどで代用できますが、そのスピードと仕上がりは比較になりません。さすがにプロ用の専用工具といったところです。単線/ヨリ線共に使用できますが、特にヨリ線の被覆をむく際に芯線にキズをつけることなく美しく仕上げることができるので、電源線だけではなく、インターホンケーブルやスピーカーケーブルといった弱電線に対しても有効です。スピーカーケーブルなどは音質にもかかわる部分になってきますから、オーディオにこだわっている方には必須の工具と言えます。

実際の使用方法についてご紹介しますが、特に難しくもなく、コツがいるわけでもありません。2～3回実際にやってみればすぐに理解することができるでしょう。そしてその便利さを感じることができると思います。早速やってみましょう。

拡大表示	ワイヤーストリッパーはケーブルによって刃先を変える必要があるのでたくさん種類が存在します。これは汎用品とも言えるごく標準的なもので、ベッセルの3500E-1という型番のものです。対応するケーブルのスケールに合わせてはさみ、抜くだけという至ってシンプルなものです。
拡大表示	刃先にはケーブルゲージがmm（直径）とAWGで表示されています。AWGとは？反対側の面には数値が刻印されているので消えることはありません。柄の部分にもスケールの換算表が印字されています。銅線専用（Cut Copper Only）の表示があります。
拡大表示	ではVVFケーブル1.6-2Cで芯線の皮むきをしてみます。 1.6のゲージにケーブルを合わせてはさむとカチッという感触で被覆がカットされます。
拡大表示	そのままケーブルを引き抜けば皮むき完了。特に難しいところはありません。
拡大表示拡大表示	カット断面を電工ペンチでカットしたもの（上の画像）とワイヤーストリッパーでカットしたもの（下の画像）を比較してみましょう。明らかにワイヤーストリッパーでカットしたほうがシャープにできています。電工ペンチにも皮むき用の穴がありストリップはできるのですが刃先が鋭角ではなく押し切るようなイメージなのでどうしても違いが出てしまいます。まあでもVVFケーブルの皮むきでここまでこだわる必要はないですが弱電線だと状況は変わってきます。
拡大表示	ホームセンターで手に入るTIVF（電話・インターホンケーブル）のカット断面。 VVF同様単線なので特に気を使うことなく被覆をむく事ができます。
拡大表示	スピーカーケーブルのカット断面。スピーカーケーブルといっても多種多様に存在しますので、こだわる方は画像のような安いものは使わないと思います。参考まで。