2口電源コンセントを4口に拡張
一般家庭における「コンセント」は壁に埋め込まれているコンセントを意味しますが、そのほとんどが2口(1連サイズ)と呼ばれるものです。
ここでは2連サイズに穴を拡張し、埋込ボックスを1連から2連に交換、埋め込みコンセントを2口から4口に拡張する方法をご紹介します。
この方法は、新たにボックスを設置するよりも難易度は低いですし、6個用プレートなどの資材がそろっていれば短時間で作業を終えることができます。参考にしてみて下さい。
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こういったものです。写真はアースターミナル付きですが、2口コンセントが差し込めるものがごく一般的です。 ※アースターミナルとは冷蔵庫や洗濯機をコンセントに差し込むときに同時にアース線(緑色の線)を接続する端子のことです。アース線を接続することにより例えば洗濯機のボディ部分に何らかの理由で電気が流れてしまっても人体に電気が流れずにアース線を通って大地に流れるようになるので感電を防止することができるのです。アース線がある機器については必ずアースターミナルにアース線を接続しましょう。 このコンセントを下の写真のような4口コンセント(2連)にする方法をご説明します。 なお、埋め込みコンセントの交換や増設などの作業は電気工事士の資格がないと行うことができません。 |
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LAN工事としては左の写真のように埋め込みコンセントにLANコンセント他を増設するケースが多いのではないでしょうか。 LANケーブルを隠蔽(いんぺい)配線するときは同時にテレビアンテナの線も先行して配線しておくと何かと便利です。 最近のPCはテレビチューナー付きのものも多くなってきているので、LANとテレビアンテナが同じ場所から配線できるとよりスマートです。 1本配線するのも2本配線するのも(材料費は掛かりますが)労力は変わりません。 |
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では、1連埋め込みボックスを2連に拡張する手順を見ていきましょう。 まずは回路ブレーカーをOFFにしてからテスターにて通電していないことを確認します。プレートを外してコンセント本体も外します。ここの詳しい手順は壁コンセントの仕組みでご紹介しています。 写真のように埋め込みボックスからコンセントを外します。石膏ボードのカスが出るので真下にある物は移動する、または新聞紙などで覆うなど養生してください。掃除機や雑巾などの準備もしておいた方がいいです。 間柱に固定されている埋め込みボックスを外します。大抵は木ネジ1本で固定されています。 注意!!必ず外すコンセントの回路ブレーカーをOFFにしてから作業してください。電気が来ている状態での作業は大変危険です。生命にかかわる事故につながりますので、この作業は電気工事士の有資格者しか行うことはできません。 |
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2連サイズの穴に拡大するために間柱のない方へ切断する線をケガキます。 縦方向のサイズはそのまま、横方向は合計95mm(大体で大丈夫)になるように線を引きます。 |
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ケガいた線に合わせて廻し挽きノコギリ等を使ってゴリゴリと切って行きます。 壁の材質は石膏ボードなので比較的簡単に切れていきます。けっこう気持ちいい(^^) |
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穴拡張完了。 埋め込まれていたボックスを出して取っちゃいましょう。別の工事で使えるかもしれないので保管しておきます。 |
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新規に埋め込む2連スイッチボックスです。 木ネジと取り付け枠を固定するサラネジがついています。 |
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先ほど広げた穴に2連スイッチボックスを入れますが、厄介なことに穴の寸法よりボックスの外形のほうが大きいです。 従って写真のようにボックスを斜めにして壁の向こうに入れるようにします。引っかかる部分は多少壁を削って広げ、斜めに入っていけるように調節します。 あまり無理に力で入れようとすると石膏ボードが割れることがあるのでゆっくりと慎重に作業します。 |
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写真のようにボックスと壁開口部があたる部分は開口部を削って入れています。 最後にプレートを取り付けたときにはすべて覆ってくれるので大丈夫です。 |
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無事に2連ボックスが入りました。 コンセントにつながっていたケーブルをボックスの開いている穴から引き出し、ボックスを木ネジで固定します。その際前にボックスを固定していた木ネジの穴を流用します。 |
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コンセントにケーブルを接続してボックスに付属していたサラネジにて固定します。 回路ブレーカーを入れてテスターにて通電確認。 |
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6個用プレートを取り付け、作業終了です。 削った穴もキレイに隠れました。 |
1連から2連に拡張するときに苦労するのが2連ボックスを穴に入れるときです。なんせ入れようとしている物が穴より大きいんですから。(^^)
しかしやり方次第でうまくできるのでぜひチャレンジしてみて下さい。コンセントを増やす作業は資格が必要ですがLANケーブルやアンテナ線を配線するのは資格がなくてもできますのでやる価値ありです。