天井に設置されている埋め込みの照明器具(ダウンライトなど)はサイズの大きい器具は別として、天井の石膏ボードに直接はめ込まれています。ダウンライトは丸型で直径100~200mm程度、角型でも一辺が100~150mmぐらいの小型のものですので、石膏ボードだけで十分支えることができる軽量な照明器具です。
外し方は器具によって違いがあります。それぞれについてご説明します。
その1:取付バネで固定されている器具の場合
「取付バネ」タイプのダウンライトがどのように固定されるかを図で示すと (天井を真横から見ています)
- ダウンライト本体に「取付バネ」という金属板(赤で示した線:通常2本)が装着されています。
- 「取付バネ」を手で中側に折り曲げてダウンライト穴へ挿入します。
- 「取付バネ」が天井裏で広がって、石膏ボードに固定されます。
という至ってシンプルな構造になっています。これを踏まえて実際に取り外してみます。
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ダウンライトの外観です。廊下や階段を上りきった天井などに設置されていることが多いかと思います。写真は丸型ですけど四角い物や、多角形のもの、セード(ふた)のあるもの等いろいろあると思います。でも基本的に外し方は一緒です。 外すときに石膏ボードのカスが落ちてくるので注意しましょう。あと、当然ですがスイッチはOFFで作業してくださいね。 |
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ダウンライトは石膏ボードを「取付バネ」ではさんで固定しているだけなので縁を手で持って少し引っ張ると浮かすことができます。 この時に無理に引っ張ると石膏ボード自体が割れてしまうことがあります。器具によって「取付バネ」のたわむ力が違うのでゆっくり慎重に、を心掛けてください。 |
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こんなかんじになります。 |
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さらに引っ張っていくと器具を固定している「取付バネ」が見えてきます。そうしたら器具本体が穴から抜けやすいようにそのバネをたたむように手で押さえます。 「取付バネ」をたたむと器具は固定されなくなるので、そのままゆっくりと外します。 |
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無事、外れましたー。 器具から外側に2本出ている部分がバネになって石膏ボードをはさんでいるんですね。 |
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ちょっと小さいですけど天井に穴が開いてひじ位までは中に入れることができます。この穴を配線作業で有効に使いましょう! (手を中に入れる際は危険な物がないか確認してから入れるようにしてください) |
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穴の中にカメラを入れて撮影してみました。 外から見えないところはこんな感じに撮影して確認するといいかと思います。 |
その2:取付金具で固定されている器具の場合
「取付金具」タイプのダウンライトの天井固定イメージです。
- ダウンライトについている「取付金具」は、フリーの状態では器具の内側に倒れるようになっています。そのまま天井のダウンライト穴に挿入します。
- 所定の位置に器具が来たら「取付金具」を内側から指で外側に押し出します。
- 「取付金具」を押し出したまま石膏ボードを挟むように押し下げることで器具が固定されます。「取付金具」は一つずつ順番に固定していくことができます。
「取付金具」は器具によって二つないし三つです。器具の取り外しは上記手順の逆になります。
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取付金具タイプのダウンライトです。 |
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まずは電球を取り外します。 すると反射板の上部に固定用の手回しタイプのナットが見えるので、回して外します。 |
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反射板が外れます。 器具本体を固定している「取付金具」が見えるようになりました。この器具は二つの金具で固定されています。 |
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「取付金具」を指で押し上げます。 力はそれほどいりません。すーっと上がっていきます。一番上まで金具が来ると金具が内側に飛び出し、外側の金具が器具に沿ってたたまれたことになります。 あまり押し上げすぎると金具が器具本体から外れてしまうので注意です。 |
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片方の「取付金具」を外すと器具本体が浮いてきます。 |
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両側の「取付金具」を外すと器具が完全にフリーになります。 |
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無事に器具を取り外すことができました。 「取付金具」は器具についたままになります。器具を元に戻すときは単純に逆の手順を踏むことになります。 |
この他にもいろいろなタイプのダウンライトが存在します。今後写真が撮れたら情報を追加していきますね。
ダウンライトは電球を斜めに差し込んで固定するので、器具を元に戻すときは電球の取付方向をそろえることが大事です。廊下やリビングなど複数台設置されていることも多いかと思いますが、電球取付方向を揃えることで見た目がアップします。
埋込照明器具の穴は小さい天井点検口
ダウンライト穴を利用することで、天井点検口からかなり遠い部分にまで埋込配線することが可能になります。長い廊下などには2つや3つダウンライトが設置されていることもありますので、天井裏に障害物がなければその方向には配線できることになります。障害物があるかどうかは中を撮影すれば確認できますね。このテクニックを使って家を傷つけずに埋込配線にチャレンジしてみて下さい。