床下に潜れるなら1Fの埋込配管配線できる
ご自宅に床下収納庫は設置されていますでしょうか。床下収納庫は床下点検口も兼ねているので、もしあるのならそこから床下に潜ることで配管配線作業をすることができます。
などと言うのは簡単なのですが、実際に行動に移すとなるとやはりかなり敷居が高いのも事実。ここではその敷居をできる限り低くするためのノウハウ、情報、手引きなどをお伝えします。
ここでの作業内容は1F浴室天井裏から隣接する居室へ床下を経由してのCD管配管です。洗面脱衣所に床下点検口が設置されている状況となります。具体的には
- 床下から居室に設置の電源コンセント部分に向かって穴あけをし、CD管を床下から立ち上げる
- 浴室天井裏から浴室の壁を通って床下にCD管を通す
- 床下内でCD管をCD管カップリングを使ってつなげる
- 床下内でのCD管をCD管サドルで固定
となります。では早速見ていきましょう。
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洗面脱衣所内の様子。既に床下点検口のフタと中身が外されています。奥の浴室には脚立、手前にはCD管などがあります。左側は洗面台です。 浴室天井裏から床下まで、写っている壁の中にCD管を通すことになります。 |
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洗面脱衣所の上部の様子です。 外壁ではない壁(間仕切り壁)には断熱材が入っていることはないので基本的に空洞です。筋交いが入っている場合がありますが、それでもCD管が通る程度の隙間は十分にあるので大丈夫です。 |
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浴室天井裏の様子です。 石膏ボードが全面に貼られていて見渡すことができません。見えている白いコードは浴室乾燥機や換気扇をコントロールするパネルにつながっているものです。 このコードと同じように、CD管が通るくらいの穴をあけて通します。 |
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CD管の配管先になる居室側の配線器具、スイッチボックスを外します。 穴あけを床下からしてCD管を差し込むとここから出てくるはずです。断熱材を横にどけて通しやすいようにしておきます。 |
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床下に潜り、居室側の配線器具を外した場所の真下に移動します。真下かどうかを確認する方法として
などがあります。 |
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床下断熱材を穴あけに必要なスペース分適当にカットします。ここでは3~4cm角ぐらいでしょうか。 この断熱材は発泡スチロールなのでカッターか廻し引きノコギリでカットできます。柔らかい素材の場合は手でめくればいいので簡単です。 |
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カットできました。 |
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12mmの木工ロングドリルで下穴をあけます。ここは穴あけの角度がポイントになりますが、斜め下30~45度を目安にします。 外壁の中に通じるようにイメージながら貫通させます。 |
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ドリルビットを28mmスパイラルステップドリルに差し替えて、CD管が通る太さまで穴を広げます。 スパイラルステップドリルを使うのは少ない力でも太い穴あけができるからです。 |
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めでたくCD管を通すことができました。CD管の先端を斜めにカットして差し込むと通しやすいです。 |
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CD管を床下の天井面に片サドルで固定します。 後でLANケーブルを通線するときに固定してあることで作業がスムーズになります。 |
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CD管配管での注意点は緩やかなカーブを心がけることです。 カーブがキツくなると通線抵抗が大きくなりスムーズにいかなくなります。また、ケーブルを複数本通す必要が出てきた場合にも不利になります。遠回りになっても構わないので、とにかく大きな弧を描くようにしましょう。 |
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浴室側の壁の中を立ち上げる際も作業内容は一緒ですが、呼び線を通して経路を確保しておき、その呼び線にCD管を繋いで通すのがスムーズです。居室側で通したCD管とは別のCD管を通して、床下でCD管カップリングで繋ぎます。 CD管を浴室天井裏まで持ってこられれば作業完了です。 |
後半は写真がなく文字だけの説明になってしまいました。大変申し訳ありませんです。
床下作業のキモをまとめると
- 穴あけ位置の確認
- 床下から立ち上げる場所(壁の配線器具設置穴)を開けておく
- 下穴をあけてから穴を広げる
- CD管を床下から立ち上げる
- CD管をサドルで固定
ということになります。
床下は床下収納庫(床下点検口)があれば基本的に入ることができます。そして1Fのほぼ全ての場所に移動して作業することができるので、埋め込みでの配管配線に大いに使うことができます。調査と準備を入念に行い、美しい埋め込み配線を目指しましょう。既存ページ「床下からの配線」でも解説していますので併せてご覧ください。